ゆきやまより

目がさめたらおやすみ終わってたなんて空しいでしょうが。

明日にはそっち戻るのに烏きたからなんかあったかとちょっと心配したんだけど、案の定なんでもないわけね。はあ……
なあこれ、あんた俺様とやってて楽しいの？　なんかかわいい女の子とか……まあ言ってもしょうがないですけど。

で、甘味ねえ。一緒に食べたかったなら昨夜のうちに言ってよね。それからあんた烏になんか食わせたろ。腹ふくれすぎてんですけど。訊いたときにはもうやっちゃってんだからしょうがねえなあ。
えーとね、でかい餅は食わせないでね。のど詰まらすからね。


こっちはまだすっげえ雪だよ。晴れてるけど、温泉入って眺めてると、いやあ絶景絶景。
旦那も一緒に来ればよかったねってちょっと思ったけど、忍びか山の民かけものでもなきゃここまで入れないかな、今の季節じゃ。いや、つうか、その前に旦那連れて来ちゃ、雪崩が心配かもねえ。はは、冗談ですけど。

今から烏戻らせたら、すっかり夜かな。旦那が寝る前に戻れるかね。
ま、とりあえずおやすみなさい、真田の旦那。明後日、あんたが起きる前には戻ってるよ、なんもなければね。

さすけ

烏は・・・

未だ佐助のところだ。

おしのから、霰の残りをもらった。
女中たちで昨日楽しんだものが余ったと言っていた。
意外と酒と合うものであった。
おしのが、節句を祝いたいそうだ。
どうも俺の子が見たいということらしい。

お前が居らぬ間にあったことを書き溜めてみようと思ったが、あまり思いつかぬな・・・・・
特に、何も変わりなく、平和であるというのが正直なところだ。
ああ、そうだな、ほーほけきょが庭に来るようになったぞ。
霰をやったら食っていた。
そういえば、お前、あの鳥と同じ声がそういえば出せたなぁ・・・・

うむ、今日のことはこれぐらいではなかろうか。
もうそろそろ眠るとしよう。

真田源次郎幸村

鍛錬から戻ったら

佐助が、すでにいなかった。
昨日買った、甘味を食わせてみようと思っていたのに、つまらぬ。

烏に食わせてよいものだろうか。

しかし、休暇であるから、よいかと思ったのだが。不味かったのか？
ああ、俺の部屋で寝るのはかまわぬぞ眠りたいときに眠っておればいい。


幸村

書き置き

昇給も休暇も嬉しいんですけどもちょっと手加減してくれないと、二日のおやすみがすでに一日潰れたようなもんなんですけど……。
起きるなら俺様も起こしてよ。朝飯どころか昼飯も食いはぐれた……つか、主の部屋で午まで寝るとか、もう、ほんと、勘弁してよ………からだ痛えのなんの。
今日……つってももう午後ですけど、残りのお休みは適当に温泉でも行って来るわ。
えーと、庭のぞけば烏来るようにしとくから、なんかあったらそいつの足におてがみくくって飛ばしてやって。

んーじゃ、行ってきます。

さすけ

だんなのおてがみ

と、と、取り戻した………
おまさちゃんはかなしか読めないけど旦那さんが読めんだよ。商家の出だってなーちっこい店いっこ親から任せられたんだってなー祝言上げてからは昼に飯食うって口実付けて毎日家まで駆けてくんだってよ。ッかーあっついあっついねえ、はは。

そんなお熱いご夫婦に仲がよろしいのですねって笑われたんですけど……っ！
穴があったら入りたかったぜまったく……。

ところで俺様帰りは歩いて来たのになんで旦那のが帰りが遅いのよ。先程帰られましたよって言われたのに。
………さてはあんた甘味屋寄ってるな。おしのさんに怒られてもしらねえからな。

さて、と。後はこのままお仕事行くわ。
これ渡せるのは夜かねえ。急がねえとまた枕元に置くことになっちまうなあ。

さすけ