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見、見たのかっ!?
あの手紙をっ!?
なっ・・・・・ええいっ、あれは、その、嘘ではない!!俺の実の気持ちだ!!
分かったらそのような顔をするな!!お前とて俺を好いておろう!!
何か言ったらどうだ!!
腹にしまってあったなどど、どうでも、よいっ!


小十郎殿に手紙のことは言うなと言われていたが、部屋に行くと佐助が手紙を読んでいた。
俺のではないと慌てて隠そうとしていたが、結局昨晩の内に俺の手紙も読んだらしい。なんということだ。
きつねには、戻らぬのかと言ったら微妙そうな顔をされた。よく分からぬ。
久方ぶりに風呂に入れてやろうと思って引っ張っていった。
そういえば、小十郎殿が他にも色々と仰っていた気がしたが余り思い出せぬ。なんであったろうか・・・・。後で政宗殿に聞きに行こう。佐助!髪を拭いているだけなのだから暴れるな!!別にお前にもしてやりたかったのだからよかろう!
口を吸いたいと言ってみた。
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だんながおてがみとろうとするから噛み付いたら才蔵に殴られた。だんなが悪いのに! おれのとろうとしたのに!
なに騒いでるってでっかいのが来たから飛び越して逃げようとしたらくびねっこつかまえられた。なんで逃げるっていうからだんながおれのとるの!て言ったら取らないように言い聞かせとくからふとんに戻れって言われた。

でっかいのがだんなのえり引っ張って連れてっちゃった……くろいののとこに連れてくのかな……
才蔵もいなくなったからこっそり見に行ったらくろいのはひとりでいた。……だんなどこ行ったのかな。
探してたら才蔵に見つかっておへやにとじこめられた。戸があかない! 才蔵のばか!

おてがみ見た。いみわかんない。もっかいおなかにしまってふとんもぐった。



屋敷の中寝静まってるのに旦那が戻ってくる気配がない。右目の旦那ってば、どこ連れてっちゃったんだろ。
探そうと思って部屋出たら廊下に右目の旦那がいた。ちょっとあんた何してんの! 気配はあったけどてっきりうちの誰かかと思ってたっつーの。あーびっくりした!
廊下寒いし部屋に入ってもらって話したけど旦那は今日は自分の部屋にいるらしい。一晩たてば狐も落ち着くだろうって、そうね。つつかなきゃ騒ぎのことも忘れそうよ。

……え? 手紙? そういや何書いてあるんだろ……旦那すっげえ見られるの嫌がってたけど……

……………。
えっ、なにこれきもい。旦那頭おかしくなったんじゃねえの? っていやいや、ちょ、見せられませんて……いいからほっといて大したこっちゃねえから! ちょう個人的なおてがみ!

へ? 顔? 赤い? ね、熱また出てきたかなーはは……


………あー、ちょっとかすがちゃんにお手紙出そ……
佐助が、風邪を引いた。
床下で寝たらしい。馬鹿なことをするなと叱るとだんなのばか!と言われた。布団に潜って出てこぬ。酒を飲ませようとしただけではないか………。
おしのにもご無体が過ぎますと叱られた。

……………すっかり眠ってからぎゅうとした。体が、熱い。
口を開かせると大分荒れている。


朝になって、汗がひどいので着替えさせようとすると何やら紙が腹の辺りから落ちた。
俺のー!と佐助が拾う。床下で見つけたというので取り替えそうとしたら泣かれた。手を離さぬ。
た、確かにお前のものだが違うのだ!!よ、読んではならぬ!!ら返せ!!泣くな!!いいか……っそ、それは人に見せるものではないのだ!な、泣かぬでくれ!!


汗を拭いてから食わせようと思っていた蜂蜜が零れた。
おさけやだ!て言ってるのにむりやりのませてくる! やだ! へんなにおいする!!

やだったから逃げてきた。だんなうろうろしてる。おれさましのびだからみつかんないもん。
ゆかしたほこりっぽいー。くもの巣いっぱい。ねずみがいたからとびかかったら頭ぶつけた! いたーい! ねずみどっか行った。

だんなのおへやのしたのとこみたら板のとこからなんか見えてた。ひっぱったらちょっとやぶけた。おてがみ。
なんかわかんなかったからおなかにしまった。だんなのかな。

うー……ねむくなってきた。
手紙・・・?
そ・・・・っ、そのようなものは書いておらぬぞ!!い、今は、そんなことはどうでもよかろう!
ひ、久しいのだぞ・・・佐助・・・・。
な・・・もう、よいか・・・?


夜中にがさがさと動くものがあると思うと佐助であった。
抱いた。



日も高くなってから目を覚ました。
部屋が酒臭い。
昨夜、遊んでくれない!!っと言って佐助が騒いだ折にこぼれた酒が畳の底に大分滲みているようだ。適当に拭いて、そのまま放ったのがいけなかったらしい。
匂いに酔っているのか、佐助はぐったりしていた。俺の部屋に置いても起きぬだろうと思ったので別の部屋に寝かせた。部屋は暫くは使えぬな、と思う。


暫くすると、佐助が目を覚ましたが、またすぐ眠ってしまった。
佐助も酒臭い。
口の中も未だ酒の味がした。
毎日飲ませればともに飲めるようになるのであろうか。
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